除夜釜(埋火の式)

晦日にJRの終夜運転が行われることになり、除夜釜に伺うことになりました。

22時席入り、夜咄の趣向だが、炭は後炭、半田の左に炭と灰を入れて持ち出す。

年越しそばを2種、温かいニシン蕎麦と冷たい茶蕎麦をいただく。暖かい蕎麦のお椀の縁に細い綱とかわいい御幣がめぐらされ、それを下に落とすことで、今年の厄を落とすそうです。その後八寸(蒸し牡蛎と栗の渋皮煮)と一献。

お蕎麦をいただいたら近くの神社に初詣。

 

1時間ほどで戻ると、席は新年の装いに。床は蓬莱飾り、結柳、紅白の椿を青竹の花入れ、青竹の酒器ともども手作りとのこと。軸は「君が代は・・」

点前座は台子に紫交趾の皆具に、炉縁も塗の松竹梅の蒔絵に変わっていました。

亭主も着物を改めて、初炭。除夜に灰に埋めた炭を種炭として初炭点前

続いてお雑煮と祝い肴3種(黒豆、数の子、田作りとクルミの飴炊き)、向付、八寸(エビと叩きゴボウ)など。お雑煮は紅白の丸餅と青菜で薄い味噌汁。ご亭主のオリジナルのようだ。

濃茶はまず台天目で献茶、その後各服点ての濃茶と続き薄。

終わってから亭主を交えてシャンパンをいただく。3時ころ終わる予定が、5時半に。新月が近い細い月が明けかけた空にかかっていました。

帰りの電車の中から雪の富士山と初日の出を見たお正月でした。

(記憶だけに基づいて流れを記したので、あいまいな部分も多々あり)

 

 

お茶事2回分を一度に行うわけで、大変なおもてなしでした。冬の夜の会は灯りとたっぷりの炭の等にも気を使うことと思います。良き一年の始まりでした。